夏は、電力エネルギー消費がピークを迎える季節です。昨年より始まったクールビズも定着しつつありますが、地球温暖化防止と燃料資源の有効利用の観点から、今後も積極的に省エネルギーを推進していくことが必要です。
今回の特集では、当社のヒートアイランド対策技術と、省エネルギー技術についてご紹介します。また、7月26日(水)~7月28日(金)に東京ビッグサイトで開催されます「エネルギーソリューション&蓄熱フェア '06」について、当社の主な出展内容をご紹介します。
ヒートアイランド対策の涼しい霧「ドライミスト」
昨年に開催された「愛・地球博(愛知万博)」で、夏の暑さ対策として大好評だった「ドライミスト」がこのたび、六本木ヒルズ(東京・港区)に導入されました。
当社を含むコンソーシアム※が開発したドライミストは、水とわずかなエネルギーで、効率的に気温を下げる環境にやさしい技術です。
超微細な霧を屋外で噴出し、蒸散効果で効率的に周辺の気温を2~3度下げることができ、都市のヒートアイランド現象の緩和にも貢献します。霧は非常に細かな粒子なので気化するのも早く、濡れる感覚はほとんどありません。
コンソーシアム構成メンバーは名古屋大学、中部電力、能美防災、川本製作所、トーキン、当社。 経済産業省中部経済産業局が公募した地域新生コンソーシアム研究開発事業として、平成15年度、16年度に採択され、共同開発しました。(テーマ名:ドライミスト蒸散効果によるヒートアイランド抑制システムの開発)
●「ドライミスト」の特長
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■ドライミストの効果
ドライミスト噴霧装置の運転制御は、気温、湿度、日射、風速、降雨の各センサーからの信号をもとに自動的に行われます。また、特殊高圧ポンプを採用しており、消費するエネルギー量は非常に小さく、家庭用エアコンのわずか1/30です。
さらなる省エネを実現するモニタリングシステム「BAグラファイザー」
設備の運用状況やエネルギー利用状況を常時モニタリングすることにより、当社の専門技術スタッフが分析を行い、高度なエネルギーマネジメントをご提供します。
複数棟の建物運用データをインターネット経由でリアルタイムに一元管理・蓄積し、パソコンで高度な解析や複雑なグラフを即座に表示することが可能です。当社の専門技術スタッフが予測値と実績の比較や分析を行い、設備機器の最適な運転をお客様に提案し、電気やガス消費量を削減して、省エネルギーを図ります。
●「BAグラファイザー」の特長
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■グラフ出力(例)
従来のシステムは建物データを月毎に収集し、単純な経時グラフ表示による傾向を監視するだけでしたが、本システムは単純なグラフだけでなく、実績と予測値の比較やコスト、CO2削減量などお客様のご要望に柔軟にお応えします。
■運用改善(例)
建物運用データを基に当社専門技術スタッフが詳細な評価・分析を行うことにより、運転の無駄や不具合を早期に発見し、迅速な運用改善をお客様にご提案します。