論文紹介清水建設が発表した論文をご紹介します。

CFDによる建築物の耐風設計の実現に向けた精度検証

第97号2019年12月
  • 酒井 佑樹(技術研究所)
  • 伊藤 靖晃(技術研究所)
  • 野津 剛(技術研究所)
  • 田村 哲郎(東京工業大学)

近年の計算機能力の向上に伴い、数値流体計算(CFD)を建築物の耐風設計に適用することが期待されている。しかし、計算コストをより低く抑える事が課題である。本研究では、まず計算領域全体を細かい格子で構成した大規模LES の計算モデルを構築し、その結果を風洞実験結果と比較することで計算モデルの妥当性の確認を行う。次に、格子数を減らして計算負荷を低減したLES の計算モデルを構築し、その結果を大規模LES の結果と比較することで、格子解像度が計算結果に及ぼす影響について検討する。その結果、対象建築物の風上側の格子解像度が局所的な風圧係数の再現性に影響を及ぼす可能性があることを明らかにした。

Accuracy Verification of CFD to Wind Resistant Design of Building

Yuki Sakai,Yasuaki Ito,Tsuyoshi Nozu and Tetsuro Tamura

CFD is expected to apply to wind resistant design because computer performance has been improved. However, it is necessary that the calculation cost of LES becomes lower in order to realize wind resistant design by CFD. This study performs the validation of the wind load evaluation in respect to large scale LES and reduced cost calculation LES which is reduced the total number of cells. CFD evaluation based on the two calculations provide that reproducibility of wind pressure can be locally varied due to the grid resolution on the windward side of a target building.

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