論文紹介清水建設が発表した論文をご紹介します。

室内CO2濃度とTVOC濃度制御による省エネルギー対策の検証

第90号2013年2月
  • 川上 梨沙(技術研究所)
  • 山口 一(技術研究所)
  • 田中 勲(技術研究所)
  • 大塚 俊裕(技術研究所)
  • 冨岡 一之(技術研究所)
  • 後藤 昌秀(技術研究所)

事務所ビルにおける省エネルギー対策および二酸化炭素(CO2)排出量削減の一つとして、室内CO2濃度を指標として外気導入量を制御し、冷暖房負荷の削減を図る手法がある。しかしCO2濃度を指標とするだけでは、CO2とは異なる発生源を持ち、異なる濃度変化をする物質による室内空気質の低下を招く懸念がある。本報では、室内CO2濃度と共に人体への健康影響を考慮した室内空気質の指標として用いられるVOC(揮発性有機化合物)の総量(TVOC濃度)と、外気導入量・給気風量に対する関係について明らかにするため、既存の事務所ビルでの模擬実験や、実際の執務中における長期測定を行った。また今回の結果から、室内CO2濃度とTVOC濃度の両方を計測・管理する空調制御方法を提案した。

Verification of the energy conservation by air-conditioning control
-Field survey about indoor CO2 and TVOC concentration-

by Risa Kawakami, Makoto Yamaguchi, Isao Tanaka, Toshihiro Otsuka, Kazuyuki Tomioka and Masahide Goto

In the office building, we have to maintain indoor air quality (IAQ, for example, carbon dioxide and total volatile organic compounds) good for occupants’ health, although reduce the amount of fresh air on air-conditioning for saving power and energy and reducing carbon dioxide emission. This paper reports the trend of IAQ with changing the amount of fresh air or supply air in the office by actual measurement, in order to clarify the method of keeping up both IAQ and saving energy.

PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Readerが必要です。
お持ちでない方は、ダウンロードしてご覧ください。
Adobe Readerをダウンロードする