論文紹介清水建設が発表した論文をご紹介します。

横須賀製鉄所建設に使用された結合材および混和材について

第87号2010年1月
宮谷慶一

幕末、明治初期における結合材および混和材の使用事例として、横須賀製鉄所の建設を取り上げた。特に従来あまり言及されることのなかった、近世期との連続性に着目した。結合材として利用された石灰については、近世期にすでに産業として発展していた八王子と野州が検討され、輸送経路の問題から野州産のものが採用された。一方、混和材として利用された火山灰については、近世期には利用されていなかった材料であり、調査の結果、当初伊豆大島産のものが利用されていたが、輸送費用の問題から伊豆半島東側に変更された。

On The Use of Adhesives and Admixture in Construction of Yokosuka Ironworks

by Keiichi Miyatani

This study deals with construction of Yokosuka ironworks as the case of use of lime for adhesives and volcanic ash for admixture from the end of Edo period to early Meiji period; especially focused on the continuity of premodern. The manufacture of lime has already grown in premodern; Hachioji and Yasyu were major place of production. In the construction of Yokosuka ironworks, Finally Yasyu lime was used because of more advantageous in the problem of transportation. On the other hand, volcanic ash was not used in premodern. In the beginning of the construction, mining place was Izu-Oshima , but later, switched to east coast of Izu-peninsula because of problem of cost.

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