論文紹介清水建設が発表した論文をご紹介します。

高強度コンクリートの材料分離と構造体における硬化性状

第73号2001年4月
西田朗、小澤貴史

設計基準強度48~54N/mm2程度に相当する高強度コンクリートを対象として、スランプフローの設定値を変えたコンクリートを構造体に打ち込んだ場合の構造体中におけるコンクリートの各種物性を測定した。その結果、スランプフローの設定値を70cmを超える値とし、スランプフロー試験時に目視で材料分離が認められたコンクリートは、構造体中でもモルタルと粗骨材の材料分離を起こし、発熱性状、力学性状、耐久性等が同一部材中で著しく異なることが明かとなった。これに対して、スランプフローが70cm以下のコンクリートではほぼ十分な性能が得られた。

Influence of Segregation on Hardened Properties of High-strength Concrete in Structures

by Akira Nishida and Takashi Ozawa

Influence of segregation on hardened properties of high-strength concrete of 48-54N/mm2 design strength in structures was experimentally investigated. In the investigated column, the values of temperature history, compressive strength, Young,s modulus and length change of the concrete of slump-flow value over 70cm differed between the capital and the base of the column. Hardened properties of concrete in structures of slump-flow value under 70cm were satisfactory.

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