論文紹介清水建設が発表した論文をご紹介します。

高強度材料を用いた鉄筋コンクリート造柱部材の構造性能

第63号1996年4月
金本清臣、山野辺宏治、香田伸次

近年、大都市圏ならびにその近郊では、超高層住宅に対するニーズが高まっており、住宅の階数もより高層化する傾向にある。また、超高層住宅の基準階平面も、構造計画を重視した整形な平面形から、居住性を重視した比較的不整形な平面形へ移行しつつある。したがって、超高層住宅の柱やはりなどの主要構造部材は、高層化による建物重量の増加や平面形状の不整形性による応力集中などに伴い、より厳しい応力条件下で設計されつつある。

本研究はこのような背景から当社の保有技術の一つとして、高強度材料を用いた超高層RC造の設計法を確立するために、縮小モデルによるRC造柱試験体を用い軸力曲げせん断力の逆対称加力を行なったものである。

実験の結果、

  1. 高強度部材を用いた建物の設計は、普通強度部材と同様の従来の方法により概ね可能である、
  2. 柱部材の復元力特性は、従来の Tri-linear model、あるいは Bi-linear modelでモデル化できること等が明らかとなった。

Structural Performance of High Strength Concrete Columns

by Kiyoomi Kanemoto, Koji Yamanobe and Shinji Koda

Six high strength concrete columns were tested, in order to determine if conventional design methods for normal strength concrete columns are adequate for the design of high strength concrete columns. The test results are summarized as below.

  1. Ultimate strength of the specimens can be estimated accurately by sectional analysis, using a concrete stress-strain curve with a parabolic and rectangular block.
  2. The failure mechanism of the joint between the precast form and the postcast core is analyzed, and the strength of the half-precast column can be estimated with an effective section.
  3. The conventional skeleton curves of Q-R relationship agrees with test results even in a specimen under varied axial force.

PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Readerが必要です。
お持ちでない方は、ダウンロードしてご覧ください。
Adobe Readerをダウンロードする