論文紹介清水建設が発表した論文をご紹介します。

災害拠点病院での水害タイムラインの策定と実運用による実証

第102号2024年12月
    • 長谷川 夏来(技術研究所)
    • 長谷部 雅伸(技術研究所)
    • 河上 展久(土木技術本部)
    • 鳥山 亜紀(設計本部)
    • 小倉 裕之(設計本部)
    • 佐山 敬洋(京都大学)
    • 角 哲也(京都大学)

近年、豪雨の激甚化・頻発化により医療機関の浸水被害が増加、地域医療の要となる災害拠点病院が被災する事例も発生している。災害下でも医療機能をロバストに維持するため、水害タイムライン等ソフト対策も進められている。タイムラインの病院への適用での課題として、患者の容態への影響が懸念される移床等は空振りを低減するため正確な実施判断が必要という点がある。本研究では災害拠点病院である人吉医療センターを対象に洪水予測を取り入れた水害タイムラインを構築、令和4年台風第14号で実運用し、対策をピーク水位到達9時間前から開始する等有効性を確認した。

Developing and Operation of Timeline for Flood Disaster Prevention Customized for Disaster Base Hospital

Natsuki Hasegawa,Masanobu Hasebe, Nobuhisa Kawakami, Aki Toriyama, Hiroyuki Ogura, Takahiro Sayama and Tetsuya Sumi

In recent years, there have been many cases of hospitals being damaged by floods. In this study, we developed and implemented a timeline customized for disaster base hospital. The timeline was operated in disaster prevention actions against typhoon Nanmadol (2022), and the staff at Hitoyoshi medical center were able to start disaster prevention tasks 7 hours before the time of peak water level of the Kuma river. It was confirmed that timeline is effective in hospital’s disaster preparedness.

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