2009.03.26

テクニカルニュース

施設価値向上

次世代セキュリティシステム、ICタグで入館者の位置を把握

当社は、無線ICタグを活用した次世代セキュリティシステム「シミズ来訪者セキュリティシステム」の実証を技術研究所で1年間実施し、有効性を確認・実用化しました。

本システムは、入館証に埋め込まれたアクティブ型無線ICタグが発信する電波をセキュリティセンサーで検知し、入館者の位置情報をリアルタイムで確認して、アクセス可能なゾーンのコントロールを行います。

ハンズフリーの自動認証方式で、入館者一人ひとりの位置を確認できるため、一度の解錠で複数の人が入退室してしまう「共連れ」の問題を解決することができ、また災害時には安否確認情報を迅速に収集することもできます。

このような、アクティブ型無線ICタグを活用し、広範囲な施設に適用したセキュリティシステムは、国内では初めてです。来訪者が多く、信頼性の高い防犯システムが必要となるオフィスや医療機関、見学施設などに最適なシステムです。


セキュリティ監視画面(例):ゾーン毎に人数を表示

●シミズ来訪者セキュリティシステムの特長

  • 入館者一人ひとりの位置情報を、センサーを設置したエリア単位で把握できるため、従来のシステムで問題となる「共連れ」の問題が解決できます。また、位置情報を取得する入館者の属性を設定することができ、これにより、入館者の属性に応じた高度なアクセスコントロールや施設管理が実現できます。
  • 最小3m半径程度から最大30m半径程度までの範囲で、セキュリティゾーンを柔軟に設定することができ、ゾーニングの変更も容易です。
  • ICカードをセンサーにかざす必要がないハンズフリーの自動認証方式のため、入館者はセキュリティを意識することなく入退館や施設内の移動が行えます。多数の来訪者が入館するようなケースでも、停滞がありません。

柔軟で利便性の高いセキュリティシステムを実現

本システムは、入館証に埋め込まれた無線ICタグから3秒ごとに発信される電波を、施設内各所に配置したセキュリティセンサーが受信することにより、入館者の位置情報をリアルタイムで確認することができます。これにより、アクセス禁止区域に入り込んでしまった入館者を把握したり、「ゲスト」や「作業者」など入館者の属性に応じたアクセスコントロールを行います。

入館証ICタグから発する電波を施設各所に設置したセンサーが検知することで、入館者の位置情報を把握します。それぞれのセンサーのセキュリティゾーンの大きさは、最小3m半径程度から最大30m半径程度までの範囲で、柔軟に設定することができます。従来システムのようにICカードをセンサーごとにかざす必要はないため、多数の来訪者による停滞がなく、入館者はセキュリティシステムの存在を意識することなく入退館や施設内の移動が行えます。


拡張性に優れ、メンテナンスも容易

本システムは、(1)ICタグを埋め込んだ入館証、(2)ICタグの位置情報を受信するセキュリティセンサー、(3)当社が独自開発した「入館証発行・回収プログラム」、(4)位置情報を抽出・解析する「セキュリティデータベース」、(5)位置情報や移動履歴情報を表示する「画像システム」の5つから構成されています。

機器の接続にオープンな情報プラットホームを採用しているため、監視カメラや電気錠、ブザーといった既存のセキュリティ機器と接続できるなど、ネットワーク拡張性に優れており、メンテナンスも容易です。


当社技術研究所のシステム概要