当社技術研究所では、屋上にビオトープをつくり、実証実験をつづけています。「ユニット型ビオトープ」では47種類もの昆虫が確認され、美観を重視した「万葉の里」屋上ビオトープでは、すでに10種類以上の野鳥と20種類以上の昆虫が確認されています。
さて、今年に入り、大規模ビル開発の際に敷地の一定割合の緑化を義務づける「緑化地域」制度が国土交通省により公布されるなど、緑化に対する社会的な取り組みは着実に進められ、緑化面積の確保といった法令遵守の点からも屋上緑化が緑化計画の重要な要素となっています。
今回は、緑化を進める3つの取組みについて、それぞれの技術をご紹介します。
1.美観にも配慮した屋上ビオトープ「万葉の里」 2.小スペースに適した緑化システム 3.機能性緑化サポートシステム |
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1.美観にも配慮した屋上ビオトープ
■四季折々の花や果実を楽しめる「万葉の里」 |
当社技術研究所(東京・江東区)の屋上には、年間を通して緑豊かで四季折々の花や果実を楽しめるビオトープ「万葉の里」があり、研究所を訪れる人々に好評です。
日本庭園のような趣の美しい景観を持ちながら、鳥や昆虫にとって居心地のよい庭をつくり、現在、約10種類の野鳥、約20種類の昆虫などの飛来が確認されています。
<概要> |
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2.小スペースに適した緑化システム
■小型でも蝶やバッタが住みつづける「屋上用ユニット型ビオトープ」 |
「屋上用ユニット型ビオトープ」は、約10m2あれば、昆虫類が生息するために十分な屋上ビオトープをつくることができます。
「屋上ビオトープを造りたいがちょっと面積が足りないのでは?」「学校の屋上にビオトープを造って環境教育に利用したい」といったご要望にお応えします。
●ユニット化により半日程度で「軽量なミニビオトープ」が実現
屋上用ミニビオトープは、縦90cm×横150cm、深さ20cmのプラスチック製容器を1ユニットとし、これを8つ組み合わせて約10m2のビオトープを作ることができます。
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ビオトープに集まった生物・世代交代を行った生物 |
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●ニーズに合わせた植栽レイアウトの例
植栽植物は「どのような生物を呼び込みたいか」といったお客様のニーズと周辺の生態系に合わせて選択します。高さの異なる木や池を組み合わせたり、幼虫の餌となる植物を選ぶなどの工夫をすることで、チョウやバッタが定着しやすい環境をつくることができます。
■水やりの手間が省けるベランダ緑化システム「年中花見月」 |
植物への水やり機能を備えた特殊成形パネル(長さ40cm×幅40cm×高さ15cm)を使う緑化システムです。
企業・法人、学校、病院などのお客様を対象に、ベランダやバルコニーをはじめ、エントランス部分、屋上など、設置場所の面積や形状に合わせて自由に緑化することができます。
パネル下部に備えた貯水タンクから水を吸い上げることで、2週間程度水やりをしなくても植物が枯れることはありません。
マンションのバルコニーを緑化される個人のお客様への対応も今後進めていきます。
■壁面を活用した緑化計画 |
敷地や屋上に十分な緑化面積を確保することが難しい場合、壁面緑化が有効です。壁面緑化には上部から植物を下げる「下垂型」と、下から植物が這い上がる形の「登はん型」の2種類があります。
壁面緑化の緑化面積は、「下垂型」「登はん型」ともに「緑化長さL(m)×1.0m=緑化面積(m2)」として算出されます。(国土交通省緑化手引きより)
3.機能性緑化サポートシステム
■700種以上の植物をデータベース化した「機能性緑化サポートシステム」 |
日本全土に対応した700種以上の樹木、草花など、主に緑化で選ばれる植物の特性、機能をデータベース化し、迅速かつ正確に、植物の蒸散作用など「機能性」を重視しながら、より環境に配慮した緑化をご希望のお客様をサポートします。
■システムがサポートする主な項目
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